好きな小説なんだけど、常々違和感を覚えるのがあって。
というか、この小説に限らずなんだけど、いわゆる転生チートの前世知識無双料理系。
なろうの『転生したら最愛の家族にもう一度出会えました ~前世のチートで美味しいごはんをつくります~』なんだけど。
これはブクマして更新チェック入れてる好きな作品の一つなんだけど、料理無双が始まると途端に面白くなくなる。
何せ、反応が全てマンセーだから。
味覚ってのは育った環境に依存するよね。だから、メシマズ家系で育つとそれが継承されてて不味い(極端に塩辛いとか味が濃いとか)がデフォルトになって、標準の薄い味付けだと味がない・不味いと感じたりする。
出汁や味噌の味が苦手だったり、白味噌はOKだけど赤味噌はダメってこともある。
日本人だからって皆が皆味噌汁を懐かしく感じたり、煮物が好きだったりはしない。
今は日本食ブームとはいうけど、全世界の人々が日本食好きなわけじゃない。
おいしいと感じるものは人それぞれで、万民においしいものなんてない。具体的な味じゃなくて、慣れ親しんだ味が美味しいんだよね。だから、おふくろの味(育った家庭の味)が美味しいわけで。
それからすると、あの小説は日本の恐らく東北地方の味が異世界で食べる全ての人においしいとマンセーされるのが『有り得ん』と思うんだよねぇ。
同じく転生チートの前世知識無双もあるよな『白豚貴族だったどうしようもない私に前世の記憶が生えた件』だと、設定で既に和食が認知されてる状態で、味噌も醤油も出汁もあるし、受け入れられてる。そのうえでレシピが単純な物しかない感じに設定されてる。
だから、新たな料理が受け入れらる素地があるって感じ。
そのうえで、その料理をそのまま受け入れるのではなく、賛否もある状態になってる。コーラのときなんかがそうだった。
これだと納得できるんだよね。和食の基本の味が既に受け入れられてる世界観で、マンセーじゃない。
知識チートは面白いけど、料理系に限っては和食マンセーは受け入れがたい。
和食に限らずだけど、一切の好みを無視してマンセーなのはねぇ。
なんというか、ヒロインのすることはすべて素晴らしい的な宗教臭がして気味が悪い。